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TREZORの最新ファームウェアアップデートとSegwitの関係

目 次
1.最新アップデート情報
2.修正内容
3.Segwitとは?
4.スケーラビリティ問題とは?
5.修正内容詳細

最新アップデート情報

TREZORの最新のバッチが公開されたのでお知らせします。

これにより、TREZOR ONEは1.9.1、TREZOR MODEL Tは2.3.1へアップデートされます。

 

※引用:TREZOR 最新アップデート情報

 

修正内容

今回のアップデートの主な内容は、

Segwitトランザクションにおけるセキュリティ脆弱性の修正です。

 

バグというよりもビットコイン側の機能の問題でもあるため、

TREZOR側で何か起きたわけではありません。

TREZOR以外のハードウォレットやサードパーティ製品などでも起こりうる問題です。

そして、基本的に発生する可能性は低いのでそこまで気にする必要はありませんが、

一応、頭の片隅には入れておきましょう。

 

Segwitとは?

Segwitを簡潔に述べると、ビットコインのスケーラビリティ問題を解決するための

データ圧縮技術のことで、

仮想通貨バブルが起きる2017年8月頃から導入されています。

 

ブロックチェーン上で処理される取引データをコンパクトにまとめることができる

非常に高度な技術です。

 

スケーラビリティ問題とは?

スケーラビリティ問題を簡潔に述べると、

一ブロックに収めきれないデータの処理を行った時に生じる

送金遅延問題のことで、ビットコインに限らず仮想通貨全体の課題でもあります。

 

収まり切れないデータは次のブロック生成まで待たなくてはいけないため、

徐々に遅れが生じてしまいます。

通常一ブロックの生成時間は10分ほどで完了しますが、

稀に送金したけど着金まで数時間かかったなんて話を聞くと思います。

まさにそれがスケーラビリティ問題における送金遅延を指しています。

 

修正内容詳細

将来的にビットコイン(仮想通貨)の需要が拡大することを想定して、

膨大なデータを効率よく処理するSegwitという技術を導入していますが、

逆にそれが問題を引き起こすきっかけになることもあるということがわかったのです。

 

規模に関わらず、新システムを構築する場合、あちらをを立てればこっちが立たず

なんてことはよくあることですが、ビットコインに関しても例外ではなかったということですね。

 

TREZORでデータを処理する際、

前のトランザクションを参照して次の処理をどうするかを

決定しているのですが、Segwitを導入したことにより参照していたデータの値が

変わってしまい、矛盾が生じてしまい

うまく処理できない場合が起こるようになってしまったのです。

 

一部のサードパーティ、

例えばElectrumとTREZOR間では稀に処理できない場合があるようなので

注意が必要です。

 

今回のような小さなバグは今後も出てくることが考えられます。

システムのアップデートというものは、

バージョンが違いすぎるとアップデート自体が困難になってしまう場合や

何回かに分けてやらないと完了しないということは珍しくありません。

 

なので、アップデート通知が来たのでしたらその都度行うことをオススメします。

 

そして、アップデートを行う際にはリカバリーフレーズの確認を

忘れないようにしましょう。

 

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TREZOR ONEはバージョン1.7.1 TREZOR Tはバージョン2.0.9に バージョンアップ

2018年11月8日にTrezorの最新ファームウェアが公開されました。

 

Trezor One ~ファームウェアバージョン1.7.1へのアップデート~

最新バージョンでは、以下の機能が追加されました。

 

1. 取扱い通貨の増加

 リスク  Lisk/LSK
 ステラー  Stellar/XLM

将来性と人気を兼ね揃えているリスク(Lisk/LSK)とステラー(Stellar/XLM)

の保管が出来るようになりました。

 

2. 操作性の向上

これまでの Trezor One では Trezor Bridge というソフトをインストールしなければ、

Trezor ウォレットへアクセスする事ができませんでしたが、Trezor Model T と同様に

通信プロトコルWebUSBを用いる事で、Trezor Bridge を経由せずに、

直接 Trezor ウォレットと TPM にアクセスできるようになりました。

その他、専用ケーブルにより Android 携帯端末または Chromebook で

Trezor One を使用することが出来ます。

※ファームウェアバージョンのアップデートは、Trezor Beta Wallet から行います。

 

Trezor Model T ~ファームウェアバージョン2.0.9へのアップデート~

最新バージョンでは、以下の機能が追加されました。

 

1. 取扱い通貨の増加

 モネロ  Monero/XMR
 カルダノエイダ  Cardano/ADA
 ステラー  Stellar/XLM
 リップル  Ripple/XRP
 テゾス  Tezos/XTZ
 ディークレッド  Decred/DCR
 グロイストルコイン  Groestlcoin/GRS
 リスク  Lisk/LSK
 ゼンキャッシュ  Horizen/ZEN

 

時価総額トップ10常連であり、将来性抜群のリップル(Ripple/XRP)やステラー(Stellar/XLM)、

ビットフライヤーやコインチェックで取り扱いのある人気通貨リスク(Lisk/LSK)、

匿名通過の優であるモネロ(Monero/XMR)等、よりバランスを考慮された構成になりました。

 

2. 連動性アップ

他通貨の専用ウォレットとの連動を可能とするための機能追加が行われました。

モネロ開発陣営は、モネロのウォレットアプリケーションである monero wallet cli  とTrezor ウォレットとの

連動を可能とする事を目指しており、カルダノ開発陣営は、Trezor ウォレットとの互換性がある

AdaLite ウォレットの開発を進めています。

これらのリリースが完了すると、Trezor ウォレットと様々な通貨の専用ウォレットとの相互アクセスが

可能となり、より使い勝手の良いウォレットとなります。

 

3. ジーキャッシュのハードフォークサポート

 ジーキャッシュ  Zcash/ZEC

ジーキャッシュ(Zcash/ZEC)Saplingのハードフォークサポートを受ける事が出来ます。

※ファームウェアバージョンのアップデートは、Trezor Beta Wallet から行います。

 

4. バージョンアップの方法

①バージョンアップ前に必ずリカバリーシードを控えておく必要があります。

Trezor 本体が初期化されてしまい、通貨を取り出せなくなってしまいます。

控えたリカバリーシードの確認を行う方法として、ウォレットのサイドバーの中にあるデバイス画像をクリックします。

「高度」というタブの中にある「リカバリーシードを確認」をクリックし、指示通りに単語を選択する事で、

控えた単語が正しいかどうかを知る事ができます。

不安な方や自信のない方は、一時的に他のウォレット等に移動するというのも一つの手段です。

②Trezor Beta Wallet を開くとアップデート通知が出てくるので Show Details をクリックします。

③この画面が出てきたら、一度 Trezor 本体をPCから抜きます。

Trezor Model T の場合、本体ディスプレイを指でタッチした状態で再接続します。

Trezor One の場合、本体の2つのボタンを同時に押しながら接続します。

⑤以下の画面が表示されたら、I have recovery seed with me に✔を入れて、 Update My Device をクリックします。

⑥Trezor の指示通りに進めていきます。

アップデートするかどうかの確認画面が出てきますので、✔を押して続行します。

アップデートが開始されます。

⑦アップデートが終了したら、一度 Trezor 本体をPCから抜いて再接続します。

⑧Recovery Wallet を選択してリカバリーをかけます。

過程の中で単語数を選択する場面がありますが、Trezor Model T の場合は12を選択し、

Trezor One の場合は24を選択します。

リカバリー後、元の資産が表示されていれば復元成功です。

⑨最後に、初期化されたPINコード等の再設定等を行って終了となります。